子どもの床矯正
歯を並べるスペースを確保するために、装置を装着して狭い顎骨を広げていく治療が中心となります。顎の発達に合わせて無理なく、スペースを拡大していきます。
床矯正でできること
床矯正は、主に顎の骨の幅を広げるために使用されます。たとえば、上顎の幅が狭いと、歯が適切に配置されるためのスペースが不足し、歯並びの問題や出っ歯などが生じる可能性があります。そのため、床矯正装置を使用して骨の幅を拡げることが行われます。
「急速拡大装置」等の装置を使用します。また、歯に内側から圧力をかけて、歯列の不規則な配置を一定程度修正することもできます。
床矯正でできないこと
床矯正では、以下のような歯の調整や移動を行うことが難しいです。
- 歯並びの微調整
- 歯を根元から大幅に移動
- 重度の歯列不正の改善
前述の通り、床矯正は主に顎の骨の幅を拡げることを目的としており、細かな歯の微調整や大幅な歯の移動は難しい場合があります。そのため、ワイヤー矯正など他の矯正法がより適している場合もあります。
床矯正のメリット・デメリット
床矯正は、矯正歯科治療の中でも比較的手軽な方法であり、多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在しています。ですので、これらのメリットとデメリットをバランスよく把握することが大切です。
床矯正のメリット
- お手入れが簡単
- 食事がしやすい
- 治療に伴う痛みが少ない
- 費用が比較的安い
床矯正とワイヤー矯正の主な違いは、床矯正が取り外し可能であることです。この特徴により、日常生活において通常の生活を維持しやすくなります。
床矯正のデメリット
- 装着時間の自己管理
- 発音の難しさ
- 違和感や異物感
床矯正には、取り外し可能な装置であるため、自己管理が必要であるというデメリットがあります。装置のタイプによって装着時間の要件が異なりますが、最低でも1日に8時間以上の装着が求められます。装着時間を適切に守らないと、治療の進行が妨げられ、望ましい結果が得られなくなる可能性があります。
また、床矯正装置は複雑な形状をしており、大きいことから発音に影響を及ぼしたり、違和感や異物感を感じることがあります。ただし、通常は1~2週間程度で慣れてしまうことが一般的です。